以下は私がWEBやNiftyのFDTVで集めた情報を元にした多少あてになるうんちくです。
- 推奨ハード構成
最終目標をVideo-CDに限った話です。DV水準ではありません。
- 無圧縮AVI(ソフトウェアリアルタイムエンコード)の場合
高画質は期待できません、CPUパワーを要求されます。お金はあまりかかりません。
- CPU
Celeron以上でFSBが100MHz以上であること。K6-2などの場合でもメモリクロックが100MHzでなければ演算速度が間に合わないと思われます。
- マザーボード
安定して動けばなんでもいいと思います。
- ハードディスク
IDEであればDMA転送であること、SCSIであれば20MB/sec以上(Ultra)であること。いずれも5400rpmよりは7200rpm、10000rpmが有利。バスの帯域がドライヴの転送速度で律速にならないこと(当たり前だが滅多になりません)。
- ヴィデオカード
最近のものであればなんでもいいはずですが、相方のキャプチャカードによっては相性が発生することがごくまれにあります。また、高解像度画面(1600×1200、32bit)でキャプチャする場合、32MB搭載していないとオーヴァーレイ表示ができないことがあります。
- キャプチャカード
PCIバスであればなんでもいいと思います。ただし、S端子入力ができること。最近ではヴィデオカードにおまけでついているものでも、けっこうな画質とスピードが期待できることがあります。ASUS AGP-V3800TVR、All-In-Wonder128、VooDoo3 3500TVなどはVideo-CDが目標であれば、試してみる価値はあると思います。
- サウンドカード
PCIバスであればなんでもいいと思います。
- ハードウェアMPEG1エンコード
いきなりMPEG1でキャプチャするのはお手軽でよい方法です。動き予測ができないので動きの速いシーンでは大きなブロックノイズが発生することがあります。
- CPU
ちょっと古いMMX Pentiumでもなんとかなります。
- マザーボード
PCIバスのMPEG1キャプチャボードの場合、インテルチップセットでないと安定しないことがあるらしいです。
- ハードディスク
IDEであればDMA転送であること、SCSIならなんでもOKと思います。5400rpmでもOK。
- ヴィデオカード
DirectDrawでのオーヴァーレイができることが条件になっているキャプチャ装置が多いです。最近のものならなんでもOKと思われます。
- キャプチャ装置
パラレルポート接続や、USB接続では転送レートが間に合わないとブロックノイズが盛大に発生したり、コマ落ちすることがあるようです。できるだけPCI接続をおすすめします。
- サウンドカード
PCIバスであればなんでもいいと思います。
- ハードウェアMotion JPEGエンコード
コストはハードウェアMPEG1エンコードとあまり変わりませんが、MPEG1へのエンコードをソフトウェアで行うので時間がかかります。また、「2GBの壁」との戦いも辛く厳しいです。が、最も良い画質でVideo-CDを作成できるはずです(DVキャプチャを除く)。
- CPU
MPEG1エンコードに時間がかかるのでできるだけ高速なCPUを用意すべきです。キャプチャ時にはあまりパワーは必要としません。
- マザーボード
PCIバスのキャプチャボードの場合、インテルチップセットでないと安定しないことがあるらしいです。
- ハードディスク
IDEであればDMA転送であること、SCSIならなんでもOKと思います。もちろん速ければ速いほど高画質で録れる可能性がありますが、すぐに2GBの壁が迫ってきます。編集のために大容量を必要とします。
- ヴィデオカード
DirectDrawでのオーヴァーレイができることが条件になっているキャプチャ装置が多いです。最近のものならなんでもOKと思われます。高解像度では大きなヴィデオメモリを必要とする場合があります。
- キャプチャ装置
パラレルポート接続や、USB接続では転送レートが間に合わないとコマ落ちすることがあるようです。できるだけPCI接続をおすすめします。
- サウンドカード
PCIバスであればなんでもいいと思います。
- 推奨ソフトウェア
MPEGエンコーダ
あなたも知ってるかもしれない世界のMpegエンコード比較が詳しいです。
- TMPGEnc
実はこれしか使ったことがありません。っていうかこれしかないのでは?画質は素晴らしくVideo-CDの限界に迫るものがあります、業務用のオーサリングシステムと対等では!?
エンコード時間はそれなりにかかります。Celeron300A(450MHz)で352×240×29.97のAVIをVideo-CDに変換したときはソース時間の5倍くらいの時間がかかりました。同じく704×480×29.97を「最高画質」で変換したときは20倍くらいです。
Video-CD対応は不完全で、規格通りにエンコードしてVideo-CDを作成できても、再生装置によってはうまく再生できないことがあります。いったんDVMPEG試用版で音声と映像の分離、合成をしなければならないと説明されています。
問題もないわけではなく、少なくとも私の環境では長時間のエンコードに耐えられません。
- メモリーエラーのようなもの(Delphiのライブラリが出力している?)が表示されてエンコードが中断する
- ブルーサンダー(例外0E)で中断する
- システムフリーズ
- リセット
などなど不安定現象のオンパレードです。原因を推察するに
- 比較的暑い日に不安定になりやすいので、CPUを酷使するTMPGEncによりCPUもしくはヴィデオチップが熱暴走
- TMPGEncかもしくはDelphiライブラリのメモリ管理が不完全
- Video for Windows APIの不具合
の複合要因と思われます。
しかしそれでも運が良ければ一晩で30分くらいのエンコードができます。
- bbMPEG
フリーのMPEG2エンコーダです。MPEG2エンコーダとしてはTMPGEncよりも高性能のようです。
- AVI-MPEGコンバータ、Digital Movie StudioアドインAVI-MPEG変換
日立のDigital Movie Studio関連商品です。Video-CDの作成に使えるのは後者。それなりの性能らしいです。
- Panasonic MPEG1 Encorder
よく聞く名前ですが、そのままではVideo-CDを作れないらしいです。
編集ソフト
- VideoMaid
フリーのAVI編集ソフトです。動きの軽さがポイントです。また、ソースが公開されており、数多くのプラグインが開発されています。キャプチャした前後をカットして、再圧縮なしで保存するときなどに便利です。
- Digital Movie Studio
国産のMPEG編集ソフトと言えばこれしか聞きません。値段も手頃なので、MEG-VC1などのMPEG1キャプチャを持っているかたが併用されているようです。
- AviUtl
AVIに対して各種フィルタをかけるツールです。
- Ulead MediaStudio PRO
よくVideo Editionがキャプチャボードにバンドルされています。慣れれば使いやすい?MPEG1入出力はフルヴァージョンでなければできないようです。暇があれば使い込んでみたいと思います。
- キャプチャ装置いろいろ
一般論ですが、パラレルポート、USB接続のものは画質が今ひとつであることが多いようです。理由は簡単で、たとえVideo-CDのビットレートでも1125kbpsもの流量があるからです。これはパラレルポートではECP/EPPが理想的に働かなければぎりぎり目一杯、USBではパケット通信の限界でマウスを動かす余裕もなくなるのでは?というくらい厳しいものです。片方向の通信ならば間に合うかもしれませんが、PCからのコントロール信号や、エンコーダからのヘッダ情報などが付加するとおそらく間に合いません。反面、接続は簡単なので、ノートPCなどには適しています。
中古などでISA接続のものがまれに手に入りますが、これも転送レートが間に合いません。
普通はPCI接続のキャプチャを選びます。これでも133MB/secです。たとえば704×480×29.97fps24ビットカラーがバスに流れるとして、約29MB/secです。オーヴァーレイしている場合、常時、これだけのデータがAGPに流れます、残りの帯域は100MB/secです。ここに、サウンドが流れます。さらにソフトウェアエンコードの場合、そっくり同じ量がCPU(チップセット)を経由してメインメモリに流れます。ハードウェアエンコードの場合はずっと楽になります。ハードディスクに書き込むと、ドライヴの限界が7〜10MB/secくらいで、これがそのままビットレートの上限となり、同じようにPCIバスを流れます。このように考えるとPCIバスとはいえ決して余裕があるわけではなく、ほとんどのキャプチャカードが「キャプチャ中は余計なソフトを動かすな、特にウィルス検知ソフト」と断り書きをしているのもうなずけます。
キャプチャ機能を内蔵したヴィデオカードがあります。ASUS AGP-V3800TVR/DeluxeやVoodoo3 3500TV、Matrox Marvel G400/G200、ATI All-In-Wonderなどが有名です。これらはオーヴァーレイデータがバスに流れないので速度的には多少有利です。
- MV-300
私が愛用しているMotion JPEGのカードです。画質、速度ともに十分な性能を持っています。ターゲットがVideo-CDかそれよりもちょっと上くらいなら最適なカードではないでしょうか?実売価格は37000〜40000円です。ZORANのZR36060を使っています。ヴィデオ入力部はBtのチップのようです。音声はサウンドカードを経由します。このカードでキャプチャしたAVIを再生するとカードにあるヴィデオ出力端子でモニターできます。Over 2GBとかいう単語がWEBサイトにはありますが、付属ソフトでの編集、再生の場合のみで、一気にキャプチャできるサイズは2GBまでです。4GBくらいまでキャプチャできますが、使用できないAVIファイルになってしまいます。
インストール環境を多少選びます。まったく安定動作しない人もいるようです。特に、非インテル系のチップセットの場合、IRQを共有している場合、IDEのハードディスクがDMAで安定していない場合に多いようです。
一度ハングアップするとリセットでは復帰せずに、電源断からやりなおさなければならことがあります。
- BUZ
iomegaの製品です。Motion JPEGです。なぜかSCSIアダプタを内蔵しています。それゆえにIRQを二つとったりします。圧縮チップはMV-300同様のZR36060です。オーヴァーレイがDCI方式(?)らしく、最新のヴィデオカードでは動作しないことがあります。音声入力もあるので音ずれの心配はありません。MV-300以上に環境を選ぶらしいです。実売価格は34000〜36000円。
- PowerCapture PCI/PRO
数少ない国産のMotion JPEGカードです。PROはNTに対応しています。圧縮チップはZORANのチップですがMV-300などに使われている36060よりは一世代古いもののようです。アナログ回路が丁寧で画質がいいという評判です。IRQの共有はできません。実売価格はばらつきが多いのですが、50000〜90000円でしょうか。
- miroVIDEO DC30
高価ですが高性能らしいです。
- ASUS AGP/PCI-V3800TVR/Deluxe
ヴィデオカードのおまけとしてキャプチャ機能がついていますが、あなどれない性能を持っているらしいです。704×480×30fpsでコマ落ちなしのキャプチャが可能。使用者の話によると、コマ落ちがないのはありがたいが、どこかピンぼけした感じで色味も良くない、とのこと。このことから、実際には352×240を間引きしていて、色深度も8bitなのでは?非圧縮AVI
- Matrox RainbowRunner G
MatroxのMillennium G100〜G400(SH除く)に接続してテレビ鑑賞とヴィデオキャプチャを実現するドータボード。ということなのだが、あの密集したG400のどこに接続できるのだろうか?おそらくスロットを一つ消費するのでは?使用チップは定番のZORAN ZR36060でMotinoJPEGでキャプチャできる。サイズも704×576くらいまではいけるようだ。悪い評判はあまり聞かないが、G400での使用はまだ安定期に入っていないとか。付属ソフトはそれなりのものが揃っているので試してみるのもよいかも。狭いところにTVチューナーとMotionJPEGを押し込んでいるのでアナログ品質が今ひとつらしいです。あまり店頭では見かけないので見つけたときが買い時です。
- Matrox Marvel G400/G200
それぞれ、G400とG200にテレビチューナーとMotionJPEGキャプチャ機能を追加したもの。G400はVRAMは16MB、G200は8MBまでである。MotionJPEGはZR36060なのでRainbowRunnerG相当と思われます。が、やっぱり狭いところに押し込んでいるので画質はどうなんでしょう?G400にはMotionJPEGからMPEG2への変換ソフトが付属しています(LSX-MPEGと思う)。
- ATI All-In-Wonder128
Rage128を中心にテレビチューナーとヴィデオ入出力機能を追加したものです。Rage128自体がDVD再生支援機能を持っているので、MPEGの再生能力はずば抜けているそうです。ヴィデオカードとしての性能はそれなりで、キャプチャ能力もそれなりだそうです。なにより、720×480で30fpsのキャプチャが可能とのことで大人気です。99年11月現在、Video-CDを作成可能なMPEG1キャプチャができないらしく対策待ちです。MPEG2キャプチャはCPUパワーを必要とします。
- Voodoo3 3500TV
VooDoo3を中心にテレビチューナーとヴィデオ入出力機能を追加したものです。日本語化に手間取り時機を逸してしまった悲劇のヴィデオカードです。32ビットカラーでの3D表示ができないなどでヴィデオカードとしては古くさいものになってしまいました。キャプチャ能力はそれなりのだそうで、一応30fpsのキャプチャができるそうです。売り物のMPEG2キャプチャはCPUパワーを必要とします。
- MEG-VC1
お手軽MPEGキャプチャとして大人気です。MPEGキャプチャのよいところはそこそこの画質で簡単にVideo-CDができることで、大量生産タイプの人にはありがたいものです。また、マシンスペックもそんなに要求されません。画質に不満があればI-Frameキャプチャしてソフトウェアエンコードすれば、高画質にできます。音声も同時に入力するので音ずれがありません。近日中にMEG-VC2が発売になるらしいですが、かなり高額になるそうです。
- Broadway
ハードウェアMPEG1エンコードです。非常に高価ですが一時期人気がありました。「ビギナー」「スタンダード」「プロ」の三種類があるのですが、「ビギナー」ではVideo-CDの作成ができなくなっています。ハードウェア的には同じものです。一度AVIでキャプチャしてからハードウェアでMPEG1にエンコードします。AVIでの最高ビットレートは75MB/min=1.25MB/secなのでそれほど高画質になるとは思えないのですが、アナログ部分の設計がいいのかな?実時間に対し約3倍の時間でエンコードできるそうです。私がTMPGEncで18倍の時間をかけていることを考えると安い?かつて、松下インターテクノが国内代理店だったのですが、撤収したようです。国内での入手は困難になっております。
目次へ